モネルリベットも中芯は鉄なのね

おや?この割りピン錆びてるやん。
誰や、こんなとこに鉄の割りピンを使ったヤツは?

と、ふと、去年ここの割りピンを自分で変えたのを思い出した。
工具箱の中をゴソゴソ調べてみると…いました、犯人はこいつ。中華製の割りピン。

SUS304でも、ある程度は磁石にくっつくが、これだけ錆びているところをみると間違いなく鉄製。即刻ゴミ箱行き。

で、その時ついでにリベットの弾は大丈夫なんだろうか?と心配になって、某有名船具店で買ったモネルリベットを磁石に近づけてみると…
おいおい、リベットの本体部分はモネルだが、中の芯の部分(正しくはマンドレルといいます)は明らかに鉄製だぞ。これ、大丈夫か?

そこで、ゆうこうマリンさんで売っている、セルデンの純正のモネルリベットを取り寄せてみた。
色目も明らかにモネルっぽいが…

やっぱりこれも磁石にくっつく。
そもそもモネルは磁石にくっつかないのかというと、そういう訳でもなく、磁性を失う温度(キュリー温度)というものがあって、その温度以下なら磁石にくっつく。そこで念のためにガストーチで真っ赤になるまで焼いて実験してみたが、マンドレル部だけが磁石にくっつくという結果は変わらなかった(モネルのキュリー温度は28-34度あたり)。

やっぱりこのマンドレルの部分は鉄製だ。

リベットを打つとマンドレルは殆ど引っ張り出されて取り除かれるけれども、頭の玉の部分だけは残る。
ブラインドリベットは、裏側の部分がきちんと膨らんでしまえば、マンドレルの頭はもう用済みで、例え残った玉が錆びて朽ちても強度には関係ないし、周りをモネルのリベットに包まれているので空気や水に触れにくいという事はあるかも知れないのだが、船にたくさん使われているリベットの一つ一つには鉄の玉(マンドレルの頭)がそのまま残っていると思うとちょっと気持ち悪い事ではある。

まあ、世界中のセールボートは、すべからく同じ事になっているのだろうから、あまり気にする必要はないのかも知れないけれど。

コメント

  1. O川 より:

    そうなんですよねぇ、アルミでもモネルでもマンドレルは鉄と言うのがほとんどですよね。
    某海洋通販屋さんのサイトには、
    > 本品はリベット本体のみがモネルとなっており、芯の部分は鉄製でございます。リベット固定後はポンチなどでリベット内に残った芯材を取り除いて頂きますようお願い致します。
    って書いてますが(書いてくれるだけ良心的)、普通リベット打つって言ったらマストだし、それやってる人いるの?って思いますわ。

  2. Koji より:

    >>1
    やっぱりそうなんですね。アルミーアルミっていうリベットは探せばあるけれど、モネルーモネルっていうのは、探しても見つかりませんね。

  3. O川 より:

    >>2
    私も前に探して、ステンレスのマンドレルのはありましたが、結局モネル-モネルは見つけられませんでした。
    確かに不要な部分をわざわざモネルにはしない気もしますが、変わり者が超ニッチなニーズに合わせて作っている可能性も。

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