パラセーラー

なにこれ?スピンの真ん中に穴開いてるやん!

ボクだけじゃなくて皆さんそう思われたでしょう?風が抜けちゃうじゃん?と。

でも、これ、良く考えてみるとすごく理にかなっているように思います。

ヨットのスピンランは、スピネーカーに風をためて、吹き流されているのだと思っている人もいるかもしれませんが、実際は、かなりのデッドランでもスピネーカーの内側と外側を流れる空気の気圧差による揚力で進んでいます。そうでないと、艇速が風速を超えることの説明がつきませんね。
そして、スピネーカーは巨大なので、端から端まで上手に風を流すのが難しく、シートトリマーが付きっきりで、細心の注意を払ってトリムしなければならない訳です。

ところで、このパラセーラーという不思議なスピネーカーは、ど真ん中に穴が開いています。これにより、端から端まで風を流す場合と比べて、得られる揚力は減ってしまうと思いますが、その分乱流ができにくく、安定して孕むのではないかと思われます。
さらに、このフラップの部分が上向きの揚力を発生させるので、セールは常にお腹の部分で斜め上前方に引っ張られることになり、スピンポールなし、細かいトリムもなしで、潰れないで長時間展開できるらしいのです(メーカーは、そう宣伝しています)。

これ、理屈的には確かにそうなると思えます。
ただ、このセール上梓されてから10年ぐらい経っているようなのに、日本で見た事がないのはともかく、欧米のヨット雑誌の製品レポートにもあまり取り上げられていないのは不思議です。値段が高いのか、思わぬ欠点があるのか。。。

誰か、人柱してみてもらいたいものです。

参考URL
メーカーのISTECのサイト:
http://www.istec.ag/us/home.html
https://www.parasailor.com/home-2439.html
ハンゼのフォーラムに出ていたユーザーの声:
https://www.myhanse.com/parasail_topic9769.html
数少ない雑誌記事:
http://www.yachting-pleasure.com/new-generation-parasailor/

なお、ここの写真は全てISTECさんの公式ページから頂きました。著作権的にどうかなと思いましたが、製品の紹介をしているだけなので、ご損害を与えているということはないでしょう。いずれにしても、ご指摘あれば消しますので、問題あればご連絡下さい(日本語で書いても意味無いか?)

コメント

  1. O川 より:

    これは初見でした。
    この手の色物は数多くありますが、これ性能は悪くないと思いますよ(これでも流体力学の博士号持ってます、エヘン)。
    究極的なパフォーマンスが出せると言う意味の性能ではなくって、トリムとかあまりせず適当に出してもそれなりの力を出すと言う意味でですが。
    反面、展開時の絡まりやすさとか展開のしにくさ、収納時のたたみ方とかは一癖ありそうなので、その辺がちぐはぐな気もしますね。
    パラグライダーや最近の四角い形のパラシュートなんかも風を下から受けて作用反作用の法則ゆっくり落ちているわけではなく、前から受けた風で翼の形に布袋を広げてやってその揚力で飛んでるわけで、セーリングも本当はそっちの方が効率良いですよね。
    ま、効率だけ求めちゃうと、ウイングセイルを備えるアメリカズカップのAC72みたいになっちゃいますが。

  2. マハロパパ より:

    デッドラン専用のスピンネーカーとしては、きっと性能良いと思いますよ。スピンにスリットを設けて、風の流れを作って性能アップというのは、もう何十年も前の舵誌で読んだことがあります。実用化の話は聞いたことがないので、やはりハンドリングとか強度とか、クォーターへの対応とかの問題なんでしょうかね〜?
    ちなみに、江戸時代の和船の一枚帆は縦にスリットが入っているのですが、それも同様な効果があったのではないかと想像しているのですが、それについて考察した文章は知りません。あくまで私の想像ということで・・・。

  3. koji より:

    >>2
    へー、和船の一枚帆にスリットが入っていたなんて初めて知りました。最先端ですね。

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