ヨットのエアコン

このところネタ切れでブログが更新できてないので、自艇でエアコンを選択した際に比較検討した過程でも書いてみる。

【どの種類のエアコンにするか】
ヨット用には、海水を使って熱交換をする、水冷式でコンパクト且つ軽量なマリンエアコンが一般的だが、いかんせん市場が小さいので極めて高価だ。
一方、家庭用のエアコンは、空冷なので能力の割に図体が大きく重いのだが、この分野は家電メーカー同士がしのぎを削っているので価格も安く、性能や使い勝手もどんどん進歩している。
そこで、まずは、マリンエアコン、家庭用のエアコン2種類(セパレート型とスポット型)、それとおまけでアウトドア用のスポットクーラーを加えて比較表を作成してみた
ほぼ予想通りの結果で、安いが重くかさばるか、小型軽量だがとびきり高いかの選択になる。
但し、この表を見ると、それぞれにディールブレイキングファクター、つまりその要素だけでその機種が除外されてしまうようなキラー要素があることがわかる。
例えば、マリンエアコンの場合なら値段。この値段をみると、エアコン自体諦めても良いと思う人も多いだろう。一方、室内外機に分かれた家庭用エアコン、これは総重量が40キロ近く、能力当りの重量ではマリンエアコンの2.2倍、さらに能力あたり体積では3.6倍。自分はこのファクターだけで検討から除外してしまった。
あと、今年発売されて売れ行き好調というアウトドア用スポットクーラーのカンゲキ君。これの能力は1400btu(0.41kwh)、これは一番小さい家庭用エアコン(6畳用、2.2kwh)の5分の1ほどになり、一人で自分の顔に風が当たれば充分という場合のみの選択になるだろう。
因みに、船のエアコンに必要な能力は、諸説あってはっきりしないが、参考になるのは、自動車用のエアコンの能力で、通常のセダンに、だいたい17000btu(5kwh)ぐらいのエアコンが付いているようだ。船全体を冷やすなら最低でも12000btu、メインキャビンだけ又はクォーターバースだけ冷えればよいと言う場合でも6-8000btuはないと辛いだろうと思う。
結果的に、自分は出費はめちゃくちゃ痛かったが12000btuのマリンエアコンにした。重さと体積の効率が捨てがたかったのが最大の理由。

【据え付け】
いろんな工夫をするのもヨットの楽しみ。
船に上手にスポットエアコンを据え付けておられる写真を良く見かける。例えばこんな感じ。(これは、Cruiser’s Forumさんから https://bit.ly/3gCRLWe 。他にも、「スポットエアコン ヨット」でグーグルの画像検索をするといろいろ出てくる)

また、セパレート型のエアコンの場合、室外機を剥き出しで船尾に取り付けておられる例も無いことはないが、うちのご近所の船では、きちんとしたFRPのハウジングを作り、その中に設置してあった。

ただ、この船は50フィートぐらいある大型艇で、ハウジングもそれ専用に作った特注品みたいだから、コストはかなりかかっていると思う。

因みにうちの船の場合、

やっぱりこのコンパクトさは捨てがたい。

自分は結局最終的にはマリンエアコンを選んでしまったが、いろんな要素があって選択は人それぞれだと思う。
エアコンなんて夏のほんの一時期しか要らないものなので、盛夏以外は船から降ろしてしまう前提なら、スポットエアコンも魅力的だし、本当は扇風機一丁で気合で凌ぐのがあるべき姿だよなーという気持ちも拭いきれない。

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