うちの冷蔵庫はDC12v仕様だから、常時稼働させるためには、陸電(100v)→バッテリーチャージャー(12v)→バッテリー→冷蔵庫 というように、一旦バッテリーを経由して電流が流れる仕組みになる。
従来の鉛蓄電池なら、バッテリーチャージャーを繋ぎっぱなしにして、バッテリーが常時満充電に維持されていても何の問題もないが、LFP(リン酸鉄リチウムイオン)バッテリーで同じことをするとバッテリーの寿命が短くなるという。マニュアルにはバッテリーを長期間保管する時は、SOC(State of Carge、充電率)を50%程度に維持して下さいと書いてある。
そこで、交流100vを直流12vに変換するスイッチング電源と切り替えスイッチを追加、チャージャーを切って、バッテリーを一切充放電しない状態にしても、冷蔵庫とビルジポンプだけは陸電で直接稼働できるようにした。
スイッチボックスの横に見えるのが切り替えスイッチ。

こちらがスイッチング電源。因みに左のDINレール用の端子台は、陸電からの分電が増えすぎて手に負えなくなったので今回追加したもの。

スイッチング電源は、当初手持ちの中国製を転用するつもりだったのだが、ほぼ年中連続稼働になるので、機器の信頼性が重要と考え、日本のメーカーで、国内シェアの高いTDKラムダ社のRWS150Bという製品を採用した。信頼性の他にも、同社のホームページには日本語の技術資料が数多く載せられている事や、5年間のメーカー保証、定格150wまでの装置はファンレス設計であることなどが決め手になった。冷却ファンがいけない訳ではないが、ファンは無い方が静かだし、部品が少ない方が壊れにくいだろうという理屈。(TDKラムダさんのHP:https://product.tdk.com/ja/search/power/switching-power/ac-dc-converter/catalog)

ソーラーパネルからの充電は配電盤内のスイッチでカットできるようにした。こうしておけば、自艇のバースに停泊中は、バッテリースイッチを完全に切って、バッテリーからの充放電が一切ない状態にできる。
配電盤の中は最初はスッキリしていたのにどんどんごちゃごちゃしてきましたな。配線図にも色々書き加えられてこんな感じに。

コメント
だんだん電装深場にはまっていく経緯が見てとれて楽しい!(自分の艇じゃないから)
かっこ悪いから当分ブログには書かないと思いますが、さらに、陸電からのバッテリー充電器の電源をWifiでオンオフできるスイッチに変えるのと、2つのLFPのSOCを調整できるように、充電器からバッテリーへの充電経路にそれぞれ手動のスイッチを追加する計画が進んでいます。これでどこからどこへも好きに電気を流せるようになりますが、どれをONにしてどれをOFFにすれば何が起こるのか、私以外には絶対にわからないし、多分自分でも良くわからなくなります。
>私以外には絶対にわからないし、多分自分でも良くわからなくなります。
すごくありがち…
充電器の遠隔ON/OFFはSwitchbotのリレーがお勧め、手動スイッチとパラレルに配置も出来るし。