ウインチのグリースにSuper Lubeを試す

これまではLewmarの純正グリースしか使ったことがなかったのだけど、今回ウインチを分解整備した時に、最後の一基を残したところで純正グリースを使い切ってしまったので、前から試してみたかった別のグリースを使ってみることにした。

それは、Super Lubeという製品(左側)。

Lewmarの純正グリースは、大手の船具屋さんで、3500円ほど。

マリンアプリケーションに特化した、スペシャルフォーミュラを謳っており、増ちょう剤にはカルシウムスルホネートが使われている。
一般論として、このようなカルシウムコンプレックスグリースは、耐水性、せん断安定性に優れており、Lewmarが自社のウインチにのために選択したわけだから相性は抜群。ただ、値段が高い。
一方のSuper lubeは、Amazonで送料税込1600円ほど。

Super Lubeは、増ちょう剤に、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン=フッ素樹脂)を使った有機非せっけんグリースで、ベースオイルには高価なフッ素系の基油でなく、鉱物油を使ってコストダウンしている。従来の超高性能で高価なフッ素系グリースと、金属せっけん系のグリース(純正品もこの仲間)の中間といったところ。
フッ素系グリースは耐水性やせん断安定性が極めて高く、Spec的な性能は、Super Lubeの方がLewmarの純正グリースよりは優れているだろう。あとは、ウインチという特別な用途での性能がどうかという問題だと思う。

一般的にグリースの劣化原因は、①粉塵や錆の混入、②高負荷による油膜切れ、③ 基油の酸化、④極端な高温や低温による変質、⑤水の混入による乳化や物理的な流れ出し、などが考えられるが、①から④はヨットのウインチでは大した問題にはならないだろう。唯一の問題は⑤で、とりわけジャブジャブと波を被ったときに物理的に流れてしまわないかという点については、少しだけ懸念がある。グリースの硬さを示すちょう度はいずれも2で同じなのだけども、Super Lubeの方がいくぶん柔らかくて滑らかな感じなのだ。

グリースアップ直後の試運転では、当然ながら全く差はない。来年バラしてみて、従来のグリースと違いがあるか比べてみたい。来年の整備が楽しみだ。

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