うちのボルボペンタMD2030の一次冷却水ポンプ（D1/D2のも同じ）のインペラは６枚羽で、これは一種の欠陥商品とも言え、消耗が殊に激しい。2年保つと言う人もいるが、1年で点検してみると、だいたい半々ぐらいの確率で羽の根元に亀裂が生じており、予防の観点から毎年交換している。しかも、お値段が国内ディーラーから買うと6,000円ぐらいするのだ。
一方、最近は中国製の互換品が出回り始めて、AliExpressあたりで買うと、最安値は送料込みで1,500円ほど。何と4分の１で手に入る。
これを試してみない手はないので、今年の3月（約半年前）に、初めて中国製を付けてみたところ、今月になって、冷却水ポンプから水漏れ発見。ポンプを分解した時にインペラを外したら、こんな事になっていた。
ご覧の通り、真ん中の芯が完全に錆びており、インペラ全体がサビだらけで汚れている。
うーん、粗悪な部品を使って、ポンプ本体を壊してしまったのかも知れないと凹んだのだが、原因がわかればと思って、これをバラしてラスペネにつけて拭いて見たところ、どうも錆はもらい錆のようだ
試しに磁石を近づけて見ても、芯の部品も真ん中の筒状の部品もくっつかない。
自分の知る限り、磁石についてしまうステンレスはあるが（430など）、磁石につかない鉄は無い筈なので、多分、芯はステンレスだ。筒状の部品は色合いから見て真鍮だろう。
この芯がステンレスだとすると、 もちろんステンレスだからといって錆びないと言うわけではないが、海水中に常時水没していたステンレスが自分から錆びるとは考えにくい（酸素が無いから）。もっともありそうな状況は、先に水漏れが発生し、ポンプの中の海水が抜けて空気にさらされたり、また海水に浸かったりを繰り返されたという事だ。
さらにもう一つ、ポンプの漏れの直接の原因になったシールリングの中に埋め込まれていた金属の製品が錆びていた事が気になっている。
大いに後悔しているのは、写真を撮った後、この部品を捨ててしまった事なのだが、もしこの部品が鉄でできており、シールリングが破損して鉄の部品が露出して錆び、インペラの軸にサビを供給した（ステンレスは貰いサビがあると酸化膜が壊れて自分も錆びる）という可能性も捨てられない。つまりその場合、中国製インペラには、全くの濡れ衣というわけで、これは判断が難しい。
いずれにしても、人柱精神を貫徹するために、手持ちでさらにもう一個持っていた中国製インペラを、修理完了したポンプに装着した。来年の春あたりに一度開けてみて、サビの様子などを見てみたい（それまでにどこか壊れなければだけど…)
コメント
こんにちは、いつも感心しながら拝見しております。
私のエンジンもボルボで今まで同じような症状を経験しております。ちなみに前回インペラが破損してトラブルとなったのは440h使用後でした。今回kojiさんのは何時間くらい使用されてましたか、インペラの摩耗はどうだったかもお教え願いますか。もし300h以上使えそうならば、私も使ってみようかと思ってます。
ちなみに私のボルボ純正インペラでも、錆に関してはシャフトも含め錆びてました。
>>1
アワーメーターがないので分かりませんが、うちの場合は半年で100時間、年間200時間ぐらいがMAXでしょう。それでも純正のインペラは一年で根本に亀裂が入る事があります。今回の中国製は半年なので同列には論じられませんが、使われているゴムは純正よりしなやかで、どこにも傷はありませんでした。
お教えいただきありがとうございました。予備が1個ありますので、その後度胸試しに使ってみるかもしれません (笑)
ちなみにオイルシールも純正品は異様に高いので次回は国産品を使ってみようかと思ってます。
>>3
国産品の品番是非教えて下さい
メーカー名は武蔵オイルシール工業、オイルシール型番はＡＤ１２２４７を選定しました。詳細は私のつたないブログですが
http://chicreve.blog.fc2.com/blog-category-9-3.html
に記載してあります。ご参考までに
>>5
素晴らしい！ブログも拝見しました。有益情報満載ですね。参考にさせていただきます。
私も中国製のインペラ使ってますよっ、交換して2年ほどたちますがさすがに少しへたってきた感じで今月交換しました。噴射ノズルチップも中国製ですｗ