今の船を買ってから約3年になるが、ドライブとペラの防汚対策は悩みのタネ。何やかやで毎年2回ぐらいは上架しているが、船底は年に一回の船底塗料でほとんど問題がないのに、いつもドライブとペラはカキ(フジツボ)だらけになっている。毎年2回も塗り替えるのでは時間的にも経済的にもたまらない。
これまでの変遷は以下の通り。
- 買った時は普通の亜酸化銅入りの船底塗料がそのまま塗ってあった。
- 2年前に、業者さんに電蝕のリスクを指摘され、プライマー処理の上で、亜酸化銅フリーのMPXを塗って貰ったが、去年上架したときにはもうカキだらけになっていた
- そこで、去年は、MPXがどうせ効かないならと、ドライブにもペラガード(当時ニューペラクリンの剥離が問題になっていたので)を塗ってみることにしたが、これは見事に大外れで、半年も持たなかった。
そして今回。ある意味また人柱になってしまうが、ドライブにはCMPの新製品のシージェット037、ペラにはニューペラクリンプラスを塗ってみることにした。いずれも、防汚成分(毒?)を強化したとメーカーの宣伝書きに書いてある。
ただ、面倒なのは、一度ペラガードを塗ってしまったので、ドライブもペラも塗料を全面剥離の上、ドライブは、アルミ用プライマー(SJ020)、バインダー(SJ015)、防汚塗料2回(SJ037)と塗り重ねて行かなければならない。
ペラも、これはいつもの事だがプライマー2回、上塗り剤2回の塗り重ね。
さらにドライブ穴をふさぐゴム製のブーツの接着が甘く、隙間にフジツボが発生して剥がれかけていたのでこれも一旦剥がして接着とコーキングをやり直した上でバインダーと普通の船底塗料を塗り直し。
これを、月曜日一日だけ休みを取って週末の3日間で仕上げなければならない。省力化のために、各種工具を揃え、細かく工程表を作って作業開始。 結果的には、日曜月曜と2日も雨が降って工程が遅れ、火曜日も会社を休んでやっと終了(サラリーマンとしてはかなり辛い)。
今回も試行錯誤の連続だったが、いくつか教訓も得たので、心覚えを兼ねて書き留めておきたい。
まずは工具。
- ケレン(塗料の剥離)にディスクサンダーは必須。昔、仲間と一緒に紙やすりと手作業だけで同じ作業をしたことがあるが、数人で半日近くかかった。これをディスクサンダーでやってみると、一人きりなのに、1時間そこそこで終了。工具の選択は重要やねえ(家内にはここ強調!)。
- なお、切削用のディスクについては、スパークディスク(やすりがヒダになってついている円盤のやすり)が最強だと思うが、これは削れ過ぎて素人にはちょっと怖い。特にアルミのドライブの場合。
- ナイロン素材でできたスリーエムのベベルブラックが、パワーもそこそこにあり、削れ過ぎないので安心感があった。
細かいところには、ドリルドライバーの先端につけるサビトリアフロ君と細めの真鍮のカップブラシを併用した。ドライバーなので全くパワーは無いが、細かいところを気長にやるなら削り過ぎの心配が無くて安心。
また、 ゴムのブーツを接着しなおすのにハル側の古い接着材剥がしとゲルコート面の足付けをしたが、ディスクサンダーではハルを傷付け易くて危険(一か所やっちゃいました ^^;)、バフがけに使うランダムアクションサンダーに円盤やすりを付けたものなら深く傷つけたりしにくいので良い。
ところで、アルミのセールドライブに亜酸化銅入りの船底塗料を使うことのリスク。今回削ってみた結果、この辺は少し電蝕しかかっているみたい。本来はきっちり削ってエポキシアルミパテで肉盛りするのかもしれないけど、素人が手を出せる気がしないので、軽く削るだけでプライマー塗布してしまった。今度専門家に相談してみる。
さて、塗りにはえらい苦労をした。塗る範囲は僅かなのに、ドライブでは3種類の塗料を4回、ペラでは2種類を3回、ブーツとその周辺にも2種類で3回。結局、6種類の塗料を10回に分けて塗ることになった。
この作業をやってみた結果、遅まきながらわかった事がいくつかある。
- 塗料の撹拌棒(ドリルの先につけて塗料をかき混ぜるやつ)は複数本、できればその日に使う塗料の種類の数だけ用意しておきたい 。撹拌棒が一本しかないため、一回毎に別の塗料に使うために清掃する羽目になったので、手間はかかるし、軍手はしていても手は汚れるし、えらい目にあった。
- 刷毛は結構上等のはけ(千円近くするやつ)を数本仕入れたが、結局のところ、われわれの腕では百均の刷毛でも仕上がりに差は無いようだった。エコに反してちょっとギルティーではあるが、百均の刷毛をたくさん仕入れて使い捨てにする方が全然楽ちんだと思う。だいたい、シージェットシンナーは、0.5Lで千円もするので、そんなもので刷毛を洗うのは勿体ないのではあるまいか?
という訳で、美しくはないが、しっかり厚塗りされたドライブとペラ。CMPの新製品の威力や如何に?乞うご期待。
2017/10/19
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