人柱のつぶやき

昔、ITの責任者をやっていたとき、子会社に新しいシステムの先行導入をお願いするに当たって、うっかり「人柱をお願いします」と言ってしまって、社長さんを激怒させてしまったことがある。
人柱は、IT界隈(特にオタク系)では、評価が定まっていない新製品を積極的に試してみる人の事で、先駆者、開拓者であると共に、「みんな、オレの苦労の後を踏み越えていけ~!」的な、自己犠牲精神も伴っている。
つまり、人柱の呼称は、それなりの尊敬の念を伴っている訳だが、同時に、見方によっては「自分から苦労を背負い込むお人よし」でもあるだろうから、その社長さんが迷惑なことを押し付けられたと感じるのも無理はない訳だ。

ヨットのガジェット系のものについて、自分は人柱してみるのが大好きだが(実は艤装については結構コンサバなのだ)、SNSで「これ面白そうだねー」って紹介したのに対して、「早速買ってレポートお願いします」とコメントを返してくるヤツがたまにいて、実はこれにはちょっとイラっとする。

そもそも、人柱は自分の趣味でやるわけだから、その結果を良いとこ取りしてくれるのは全く構わない。実際、ブログだってそのために書いている訳だ。しかし、最初から良いとこ取りするつもりしかないお前に、人柱してレポートしろなんて「要求」される筋合いがどこにある?と思ってしまう訳だ。

まあ、それはともかく、人柱は、上手く行ったら勿論うれしいし、たとえ大外れしても、ネタにしながらノウハウが貯まっていく訳で、そう捨てたものじゃないと思うんだよね。

皆さんもどうですか?

写真は、音戸の瀬戸にある清盛塚。音戸の瀬戸を一日で切り開いたといわれる平清盛公が、人柱の代わりに一字一石の経石を海底に沈め、難工事を完成したという。(呉市HPより https://www.city.kure.lg.jp/soshiki/67/m000225.html)

コメント

  1. O川 より:

    そもそも人柱って人身御供、つまりは生贄なわけで、
    「お前試しに死んでみて?」
    って言われるのと同意な訳で、そりゃあイラっとしますわなぁ。
    私もガジェット類、ソフト・アプリ類は人柱系ですが、自分が労せず試したいばかりにこっちに勧めてくる輩や、失敗して不要になった物をタダでせしめようとする輩(←ブログを読んでメールしてくる一見さんが多い)には辟易しますな。

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