ミキシングエルボーのお掃除(原理編)

3年前にエルボーをステンレスに換えたので、腐食の心配は少なくなったが、排気に残るカーボンのスラッジや、海水経路の塩詰まりは、定期的に掃除してやらなければならないのだろうと思う。
以前、エルボーは酸で洗えって誰か言ってなかったっけ?と思いつつ、ネットで情報を探していたら、舶用ケミカルの日本油化工業さんが、HPに自社製品が硬質カーボンを落とす原理を載せてくれていた。

日本油化工業 | お困りの方
日本油化工業 お困りの方 硬質カーボンが落ちないのページ

要約すると、

  1. 燃料系のスラッジは硫黄分(酸性)を含んでいて、これがカーボンを固化させているので、アルカリで溶かすと、水に溶けやすくなる
  2. アルカリをカーボンに届くようにするには、先ず溶剤で表面の油を取り除く必要がある
  3. カーボンを効率的に溶かすためには、界面活性剤が要る

というわけで、同社の「ユニゾールH」を買って来れば良いのだが、これは最低でも一斗缶でしか売ってくれないしお値段も相当高いので、これに代わる作戦を考えてみる。
その作戦とは:

  1. まず、パーツクリーナーを大量にぶっかけて表面の油分を流す
  2. 次に、花王の「パワークリーナー(業務用)」に漬けて、その後大量の水で洗い流す

パワークリーナーは、マジックリンの親玉みたいなやつで、花王の製品のなかでは、界面活性剤の濃度が高く、アルカリも強い。マジックリンは、ご家庭の主婦が使って手が荒れるとクレームが来るので(必ず手袋をしろとは書いてあるのだが)界面活性剤も手にやさしいもの、アルカリも弱めに調整してあるようだ。そのかわり、パワークリーナーを使う時は、手袋と保護メガネは必須だと思う。
これで、スラッジはある程度綺麗になる(といいなあ)。

さらにもう一つの課題は海水経路だ。
自分では経験が無いが、塩がカチカチに固まったものは、水では流れないという。しかし、もしそれが純粋な塩の結晶なら、時間はかかるかも知れないが、水で溶けない筈は無いので、多分それは水に溶けない石灰分(炭酸カルシウム)が、塩と一緒に固まったものなのだろうと思う。
これを溶かすなら酸だ。なるほど、こっちに酸が要るのね。クエン酸や食酢などの弱めの酸でも、炭酸ナトリウムを分解して、水に溶けるクエン酸(酢酸)ナトリウムと炭酸ガスにしてくれるので、適当な酸にしばらく漬けた後、大量の水で流せば流れてくれる可能性が高い。

というわけで、方針は決定!
いくつかケミカルや道具をアマゾンでポチって、来週以降に続きます。

アマゾンで買ったパワークリーナー

コメント

  1. O川 より:

    私は「業務用」と銘打ったやつに惹かれるので、いつもダスキンの
    https://biz.duskin.jp/item/cleanser/kitchen/dc000052/
    とか
    https://biz.duskin.jp/item/cleanser/kitchen/dc000054/
    を使いますね、数年に一回程度しか洗浄しませんが。

  2. Koji より:

    >>1
    この2つ、どう違うんでしょうね。成分は企業秘密っぽいけど。

  3. O川 より:

    >>2
    使った感じだと黄色っぽい方が強めの洗剤な感じで、青い方は熱を加えないとダメですが強力な感じです。
    単純に「感じ」ですし、アルカリ性以外の情報は全く不明ですが。
    どちらにせよ、青い方が量あたりの高いですよね(効きそう)。

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