Kaorin V のシュラウド切断は結局理由がわからず

「荒天のタクティクスは辛抱さんのYoutubeから学ぶ」から続く

辛坊さんの太平洋横断の往路で、アッパーインナーシュラウド（D2)が切断した件、何か手がかりが得られるかと思って、Youtubeで公開された「69日間の航海日誌」を全部見たけれども、結局、シュラウドがいつ切断したのかの情報は得られなかった。

ご本人が切断に言及されたのは、到着当日の69日目（6月17日）夕方のレポート、その2-3日前から、うすうす気が付いていたとおっしゃっていたが、どの時点で切れたのか（あるいは、かなり前から切れていたのか）ご本人にも把握できなかったようだ。

本当の嵐に巻き込まれたのは、出港してすぐの10日、11日目と18日目ぐらいで、それ以降も強風には何度か遭遇しているものの、海面の映像を見る限りせいぜい風力６ぐらいまで。危険な嵐では無く、帆装についても、オーバーキャンバスしたり、ランナーなしでインナーフォアステーにヘッドセールを展開するなどの不適切な要素は無かった。
三陸沖の嵐で相当なダメージを受け、その後の比較的弱い風でのローリングの繰り返し（メインがバタついて困ると何度もおっしゃっていた）で疲労、切断に至ったか、或いは、常に2ポイントリーフでメインを揚げていたことで、第一スプレッダーと第二スプレッダーの間付近に、通常とは違う力が働いたのか。どれも想像でしかなく、決め手にはなりそうもない。
サンディエゴでは、プロのリガーが入ってシュラウドの修理をしていたから、何か情報が取れているかも知れない。そのうちご本も書かれるだろうから、教えて頂ければ有難い。

（シュラウド切断についての言及は、9分10秒あたり、映像は10分30秒あたり）