自分は大学ヨット部時代に厳しく言われたので、誰でも知っている常識だと思っていたが、どうもそういう訳でもないらしく、ドッキングの際に「そのロープを岸に投げて」というといきなりぐちゃっと掴んで投げて絡ませてしまうのを目にすることがある。
ロープを投げるのは、別に難しいことでも何でもなくて、ちゃんと次の手順を踏んで投げれば、誰でも綺麗に遠くへ投げられる。
- ロープのエンドはクリートしておく(上手に投げすぎると行ってしまうから)
- 長い場合は根元の方はフレーク(コイルだと絡む)
- 投げるエンド側は6回ほどコイルして、端の3巻を右手、残りの3巻を左手に持つ。右手と左手の間を渡るロープは1本のみ(3本ではまずい、2本は理論的に無い)
- アンダースローで、右手のロープと左手のロープを一緒に投げる
いくつか注意点があるので以下列挙する。
- 右手の3巻と左手の3巻を同時に投げることが最重要である
- 1回目に失敗しても慌てずに同じことを繰り返すときっと成功する。ロープが水に濡れて重くなると投げやすくなるから。
- なお、ダブルブレイドロープの場合は右手を利き手、左手をもう一方の手と読み替えて構わない。しかし、三つ打ちロープの場合は、撚りの方向が必ず時計回りなので、左利きの人は不自由でも、左手で根元を持って右手でコイルし、右手で投げていただくしかない。
文字で説明するよりは、動画を見ていただく方が早いかも。
こんなものネットにいくらでも載っているだろうと思ったが、検索してみると意外に出てこない(野本先生のスピンナヤーンの第2章には出ている)のでブログに載せてみた。知っておいて損はないと思う。
コメント
> 三つ打ちロープの場合は、撚りの方向が必ず時計回り
↑これ知りませんでした!
しかし撚り方向と利き手の関係がわかりません。
なんで??
>>1
まず、三つ打ちロープは各ストランドの撚りのおかげで3本が一つに纏まっています。これを左巻きにコイルすると、ストランドをほぐすように力が働くのです。実際には撚りの方が強いので、ロープがぐちゃぐちゃになって巻けません。
普通に左手にロープを持って、右手で巻くと右巻き(時計回り)になり、右手に持って左手で巻くと左巻き(反時計回り)になります。
ただ、ひょっとすると、左利きの人は、右手に持って左手で、時計回りに巻く特殊技を持っているかも知れませんので、その場合は問題ないかも知れません。
ははぁ、なるほど。
何も意識せずに勝手に正解だったので、今まで気が付きませんでした。
今後逆巻きでやってみよう…