岸壁係留のアイディア

岸壁に係留する際、なるべく岸壁からは離しておき、乗降りするときだけ無理なく岸壁に近づけられればベストだ。

想定しているのは、岸壁槍着け。
バウ着けでもスターン着けでも同じだが、ここではスターン着けの例を示している。
手順は以下の通り:

  1. アンカーラインの途中からブライドルを取り、反対側の端を岸壁までリードする(図の①)。
  2. スターンライン(図の②と②’)は、ブライドルとは別途、普通に取る
  3. 船から離れる際、岸壁から離しておきたい時は、岸壁に乗り移ってから②と②’を充分緩める。そうすると、船が前へ移動できるようになるので①は簡単に手元に引ける筈だ。充分に引いておいて、ロープに結び目(ダブルフィギュアエイトなど)を作って離すと、ブロックAのところで結び目が引っかかって、ブライドルの位置が固定される。
  4. その後、②と②’をしっかり詰めれば、船は岸壁から離れた状態で固定される。ブライドルは岸壁までリードするが、テンションを掛けてはいけない(倍引きになっているので、アンカーに過大なロードがかかる)。
  5. 次に戻ってきて船に乗り移りたい時、(ここが面白いところだが)まず、スターンライン②と②’を、詰めるのではなく、十分に緩める。
  6. そうすると船は前へ移動できるようになるので、①を手前に引くことができ、先に作った途中の結び目を手元で解くことができる。
  7. それから①を緩めれば、今度はアンカーラインが緩むので②か②’を手前にたぐって(船は岸壁に近づく)、容易に乗り移ることができる。船に乗り移ったら①を再度詰めておけば良い。
手順はややこしく見えるが、仕組みはごく単純だし、よくできた方法だと思う。

(このやり方は、2018年8月にFBのフォーラム「ヨット遊びしようよ」で、いろいろな方から頂いた意見やアイディアをまとめて完成したものです)

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