理想の入江を求めて

「それでは停泊灯のやわらかいオレンジ色の光に包まれて、静かな一夜を送ってください。これでもうあなたは一生ヨットから離れることはないでしょう。」(野本謙作 スピンナヤーンから)

暮れてゆく静かな入江で錨泊。いいなあ。
しかし、実際にやってみようとすると、錨泊に好適な入江を見つけるのが意外に難しいことに気付く。関東にいる頃は、瀬戸内に行けば島も無数にあるし、素敵な入江なんていくらでもあるだろうと思っていたのだが。
瀬戸内の場合、条件の良い入江には奥に必ず漁港がある。通行の邪魔になるところに錨泊することはできないし、また、漁港が無い場合でもカキ筏が入江全体を占拠していることが多い。
それでも限られた入江をGoogle Mapで検索しては、まずはピクニックのつもりで訪れてアンカーを入れ、お昼ごはんを食べてみるということを模索している。使えそうなら次は一晩錨泊の心づもりなのだが。。。
今日は、直近で探検した3つの泊地をご紹介してみます。

1.柱島諸島の続島。

環状に配置された3つの島に囲まれた入江で、印の辺りは広島湾には珍しく10mぐらいの平坦な海底があり、錨かきも良い。

これはなかなかの好泊地。しかし難点はこの入江、東側がフルオープンなのは致し方無いとして、残りの方角もGoogle Mapで見るほど周囲は囲まれておらず、島と島の間は吹き抜け、期待したほど南や南西の風に強くなさそうだ。

お昼ご飯を食べたり、夏に泳いだりするなら好適だが、お泊りはどうかなあ。

2.沖野島の廃業したボリスアイランドリゾートのプライベートビーチ

ここも、なかなか良い感じのビーチ。
白い砂浜と、もう使われていない海の家がディストピア感を醸し出していて、好きな人にはたまらないかも。

しかしここにも難点が・・・。ニューペックには載っていないが、Navionicsには載っている湾のど真ん中の浅瀬。どうもありそう。明らかに海面の色が違うし、目印に発泡スチロールのブイのようなものが浮かべてあった。

この浅瀬を避けなければならないとすると、ここでの錨泊はちょっと苦しい。

なお、リゾートの浮桟橋は、連絡橋が跳ね上げられて上陸はできないようにしてあるが、まだ撤去されずに残っている。「無断使用厳禁」と書いてあるが、一晩ぐらいなら泊めても怒られないかも知れないけど。。。まあ、やめといた方が無難でしょうね。

3.端島の港のある方と反対側の湾

湾が浅いので、あまり期待はしていなかったが、北から北東の風で使えるかなと思ったのだが。。。
そも、あんまりきれいじゃない。茶色っぽい浜に漂着物がいっぱい。
それに北東側は丘と丘の間で吹き抜けになっており、風も防げないし、まあ、ここは無し。
なお、この場所の真裏にある端島港は、北と西を山で囲まれ、南側が防波堤で護られた港で、逃げ込むならそちらの方が気が利いていると思う(その代わり商店や飲食店の類は一切ないらしい)。

結果的に、今回もこれだという泊地は見つからなかったが、これからも、いろいろ探しにでかけるつもりです。乞うご期待!

コメント

タイトルとURLをコピーしました