ミキシングエルボーの組付 – 絶縁ワッシャーを自作するの巻

ミキシングエルボーをピカピカに清掃して元通りに組付けて、さあ試運転。気のせいかもしれないけど吹け上がりも好調で良い感じ。念のために、排気漏れがないかどうか、スプレーをかけてみると。。

おやおや、微妙に漏れが(これは石鹸水のスプレーみたいなもので、ガスの漏れがあると泡が膨らんでわかる)。
そこでガスケットの面圧を上げるために、ボルトの締め増しをしたところ、パリっといやな感触。ああ、これはワッシャーが割れた音。

まあ、このへんは説明しないとわからないのだが、このエルボーはステンレスの鋳造品で、錆びの心配もなく大変良いのだが、唯一、鉄のエンジンを電蝕させる心配があると、ヨット仲間から脅かされている。そこで、ガスケットには非金属を使い、スタッドにはPTFEのスリーブを被せ、絶縁ワッシャーを入れて組み付けているのだが、このワッシャーだけが、どうしても適当なものが見つからない。

これまでの遍歴は、
FRPの絶縁ワッシャー … 焦げた
Reny(MCナイロン) … 溶けた
PTFE        … クリープして緩んだ
セラミック      … 必要面圧をかけると割れた ← 今ここ

もう万事休す。
ただ、良く考えてみると、エンジン本体は緑色のボルボ色に塗られているがこの塗料の上からだと導通しないのでアースはわざわざ金属が露出しているところを探すよね。
ってことは、ボルトとワッシャーも塗装しちゃえば電気通さなくなるんじゃね?

というわけで、ボルトとワッシャーに絶縁塗装をして使ってみたらどうだろう?

塗装に使うのは、バイクのマフラー用の耐熱2000°F(1000°C)というシリコーン系塗料。塗装される方のボルトとワッシャーも、ユニクロメッキされていると塗料が乗りにくいかも知れないので、亜鉛のどぶ漬けメッキのものを入手。塗料がクリアカラーだけどまあいいか。黒だったら剥げちゃったときにすぐわかって良いのだけど。
片側3回塗りして、丸一日乾燥させたところで、抵抗値を測ってみると、一応絶縁されてる。

ところで、耐熱塗料というのは、定着させるためには焼いてあげないといけない。

家内が見てないところでこっそりオーブンにぶち込んで(実は後でバレて怒られました)、250度で1時間半。

最後に組付けてから、もう一度絶縁のチェック。
大丈夫みたいね。

試運転で排気漏れもないことも再確認。取敢えず今回の整備はこれで完了。

今後定期的に、絶縁状態に問題がないかどうか再確認する必要があるが、これで良いなら一番簡単だよなあ。これまで高い絶縁ワッシャーを買い集めては無駄にしてたのがバカみたい。

2023年9月追記
結局、塗装による絶縁では1年ほどしか保ちませんでした。続編はここ https://yachtakane.com/37971786-2/

コメント

  1. O川 より:

    ワッシャーは置いておいて、ナットはやっぱり今後こまめに注視した方が良い気がします、なんとなくのイメージですけど。
    むしろ他人事なので、振動でナットの塗膜がダメになる事を期待するような自分もいたり。

  2. Koji より:

    >>1
    半年にいっぺんぐらい抵抗を測ってみます。

  3. 宮本恭夫 より:

    ネジの絶縁だとTEFGELですが、熱に強いかどうか? 電蝕対策で今度使ってみようと考えています。

  4. Koji より:

    >>3
    PTFEは熱で分解することはないのですが、クリープして流動化しちゃうんですよね。

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