ディーゼルエンジン始動不良の切り分け

ここひと月ほどエンジンの掛かりが悪い。これまでずっと、始動ボタンをプッシュするとブルンと一発でかかっていたのだが、この頃は、ブルブルブル、ブルブルブル、ポ、ポーン、ポンポンポン…みたいな掛かり方。
エンジンは掛かってしまえば絶好調で、吹きあがり、出力、排気の色、冷却水温等全く問題がないのだけれど。
そこで、順次原因の切り分けに着手した。

最初はバッテリー。CCAテスターでチェックしてみると、

CCAはカタログ値より高いぐらい。テスターが少し甘いかもしれないけど、スターターが勢いよく回っていることと合わせて、まずこの可能性は排除。

次は燃料系、
油水分離機の水抜きは、さらさらの軽油がでてきてOK。
燃料のエア噛みについても、掛からないのではなく、掛かるには掛かってフルに何時間も運転した後で、翌週また掛かりにくいという症状なので可能性は低い。それでも一応燃料漉し器のエア抜きボルトを緩めてエア抜きは行った。
配管のピンホールの可能性は完全には排除できないものの(これは最後に検討)、全系統たどってみたが、目視ではどこにも燃料漏れの跡は見つからなかった。

最後に電気系統

どうもグローが効いていないのではないかという印象はある。
グローのボタンを押すとちゃんと電気が点くんだけど…なれないエンジン配線図を眺めていて発見、グローのランプが点くのは、リレーの入力部に電流が流れていることを表しているに過ぎないから、グロープラグに電流が流れているという保証は無いのね。
リレーからグロープラグへの配線が断線しているか、リレーの不良の可能性は残る。

したがって、ここから先の切り分け作業は、

  1. グローのリレーはエンジンのスターター用のリレーと同じ部品なので、入れ替えてもスターターが回るか調べてみる(これでリレーの不良の可能性を排除)
  2. 次にグローボタンを押して、グロープラグへ行く配線の電圧を測る

ここまでやって、グローにも問題ないということになれば、残るは配管のピンホールしかないなあ。ただ、高圧管に穴があいていたら漏れないわけはないから、燃料漉し器から燃料ポンプまでの間の配管またはその接続部のガスケットか。取り敢えずは、グローのところで原因に突き当たってくれることを祈ってまた来週。

(6月22日追記)
テスターを持ってエンジンルームに潜り込み、いろいろ調べてみたけれど、リレーにも配線にも問題なし。うーん困った、もっと問題は深いところにあるのかと思いつつ、エンジンを始動してみたら。。。一発で問題なくかかってしまった。
燃料のエア抜きが巧を奏したのかも知れないし、グロープラグをチェックするためにいくつか配線を外して、磨いてから元に戻したのがたまたま効いたのかも知れないし。
というのは、朝一回だけしか症状が出ないので(一度掛かれば何度でも掛かるので)一つづつ切り分けのための試験ができなかったのだ。
結局原因不明のまま問題解消。当面は経過観察になってしまった。
ちょっとモヤモヤしつつも一安心。

 (7月7日追記)
あれ以来、毎朝一発始動で全く症状が出ない。
原因はわからないままだが、取り敢えず治ったんだから良かったことにしておこう。

(8月20日追記)
お盆のクルージング中のある朝、スターターがウンともスンとも言わない。取り敢えずリレーを新品に交換してみると一発始動。ひょっとして最初の始動不良の原因は次のようなものだったかもしれない:

  • リレーの接触不良でグローが効いてなかった(朝一番、一回だけの始動不良)
  • 原因切り分けの試行錯誤の過程で不良プラグはスターター側へ(同じ部品が2つ並んでいる)
  • 接触不良のリレー、数回は辛うじて動いたが今回遂にお亡くなり 
  • リレー交換で回復

念のため、今グロー側にあるリレーも部品を手に入れて交換しておくつもり。

コメント

  1. 稲葉文則 より:

    lucky lady7 ベネトウ50オーナーです、エンジン始動不良に悩まされていますので大変参考になりました。

  2. Koji より:

    >>1
    いえいえお恥ずかしい。始動不良の原因って色々ありますよねえ。周辺機器から切り分けていってどれにも当てはまらなかったら、エンジン本体の理由なのでそうなったら我々素人にはお手上げです。

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