今回はヨットと全然関係ないのですが、なかなか気づきの多い体験をしたので書いてみます。
ひょんなことがきっかけで興味が湧いて、「やすらぎの里」という断食を売りにした宿泊施設に行ってみたのです。今回は初心者用のお試し的なコースなので、最初の2日間は断食、3日目は回復食、4日目の朝に解放というスケジュールです。
Webページの説明に、「いきなり準備なしに断食すると苦しいので事前準備が大切」と書いてあり、1週間前から断酒、食事もかなり減らして臨みました(良いダイエットになり、この時点で体重が既に1kg減っていた)
初日はインストラクション通り、何も食べないで参加(飲み物は可)。到着したらなかなか快適そうなお部屋に通されます。
貸し切りの露天風呂からは相模湾と大島が一望。これで、ご飯さえ食べさせて貰えたらリゾートそのものじゃん。
夕食には具のないお味噌汁が一杯。
その後、安眠ヨガのレッスン(任意参加)などがあり、10時ごろ早めの就寝。お腹が空いて寝られないんじゃないかと心配したのですが、結構寝られるものです。
翌朝は、朝ヨガの後、みんなで近所をお散歩。10時ごろニンジンのスムージーの朝食
断食といっても、運営側としても低血糖や低血圧で倒れられても困るという事なんでしょう。朝は野菜のスムージー、夜は具なしの味噌汁。この他に、少しお砂糖も入ってそうな生姜湯を1日3杯、梅干し1個、それと十分な水分補給が推奨されます。
昼間は、ほぼ自由時間なので、海辺を散歩したり、歩いて30分ぐらいかかる近所の神社に参拝に行ったり、お風呂に3回も4回も浸かったり、本を読んだり(「三体」の第一巻を読み終わりました。確かにスケールは壮大だけど、話の展開がくどい。本当にこれからそんなに面白くなってくるのか?)。夕食はいつもの具なしの味噌汁。
3日目の朝は待望の回復食。くたくたに煮た大根のスープ。そういえば、昔、子供達がこういう離乳食食ってたよな。で、ここからは夕食に半減食、4日目の朝食はかなり軽いけど普通食と続いて終わります。
特に体調を崩すこともなく、なかなかリフレッシュできました。お客にリピーターが多いのも頷けます。因みに、今回泊まっていたのは13人で、10人は女性で全員リピーター、男性の1人はその旦那、男性のもう1人は1週間フルコースのリピーター、ボッチの初参加は結局自分だけでした。
今回、いくつか大事な気づきがあったのですが、その一つ目は、お腹が空いても活動能力は落ちないという事。
お腹が空いたら、お顔が濡れたアンパンマン状態になってヘロヘロになると思いません?それがならないんです。お散歩なんかは全然普通にできます。というより、お散歩を始めると空腹感はむしろ減ります。
何故か?それは哺乳類というのはお腹が空いたら捕食のために動かなければいけない。そうしないと本当に死んじゃう。だから、空腹時に活動を始めると、体に残してあるエネルギー源(まずは肝臓や骨格に貯めてあるグリコーゲン、その後は脂肪)を動員して血糖値を上げて活動を支えるという事らしいのです。
もう一つの気づきは、お腹が空いていてもよく寝られる事。
お酒を飲んでコロっと寝ちゃうのと比べると、寝つきが悪い感じですが、一旦入眠したら、朝までぐっすり8時間って感じで本当によく寝られました。これも上と同じ理由で、活動を止めているときはできるだけ消耗を減らすためなのかもしれませんね。
この他にも、頭がスッキリする、味覚や嗅覚が鋭敏になるなどの変化があるという体験談があるようですが、私の場合、そっちはほとんど感じられなかったです。肝臓さんだけは、事前の断酒期間も含めて滅多と貰えない10日間の長期休暇が取れて喜んでくれているだろうと思います。
今回、特にダイエットを目的とした訳ではなかったのですが、結局事前準備で1kg、3日間の断食で2kg、都合3kg減りました。これはすぐ戻っちゃうんでしょうが、これまで持っていた空腹に対する本能的な恐怖のようなものが減ったので、将来ダイエットに取り組みやすくなることは間違いないでしょう。
苦行というよりは、楽しい断食という感じですし、家内も興味を持ったようなので、来年はフルの1週間コースにチャレンジしても良いかなと思っています。
コメント
お金を払ってご飯を食べる人と、お金を払ってご飯を食べない人と、色々ですなぁ…
ご飯が出ないからといって安い訳じゃないですからね。それでも今回49回目というリピーターさんもいて、根強い人気があるってわかりました。