須屋浦と御床浦

素晴らしい!さすがは錨泊のエバンジェリスト山下健一さんに教えていただいただけある。これまでは、入口に広がるカキ筏に恐れをなして近寄ることができなかったのだけど、山下さん直々にアドバイスをいただき、天候の良い日の上げ潮時刻を狙って突入してみた。但し、山下さんも須屋浦はともかく御床浦は、決して錨泊に適した場所ではないとおっしゃっているので、もしどなたかこれを見て行かれるとしても余程準備をして細心の注意を払って自己責任でお願いします。

SUPも大活躍。この景色だけ見ると、日本にも素晴らしい入り江があるんだねって感じでしょ?実はカメラアングルによってはカキ筏だらけでいつもの広島湾なのだけど、そこはアップしないのが大人というもの。

ところで、広島湾で錨泊するのはちょっとコツがいる。

絵が稚拙で申し訳ないが、この図は、広島湾の典型的な入り江の地形。
広島湾は大阪湾や東京湾と比べて水深が深く、岸から数十メートル離れるとすぐに20mぐらいになる。ということは、岸寄りの僅かな砂浜から20mの海底に向けて急角度で落ち込んでいるということであり、この崖になっているところに投錨した場合、沖側に引かれたらひとたまりも無い。つまり、海風で深さ5-10mぐらいの丁度良い(!)ところにアンカーし、もし風が陸風に振れたら、走錨してカキ筏へ一直線ということになる。
一方、地形が平坦になる水深20m地点に投錨した場合、スコープ最低5倍で100mの錨索を持っているかどうかもさることながら、振り回しにできるだけのスペースはまず無いことが多い。
そうすると、面倒ではあるのだけれど、2本入れるしかないと思う。
2本の錨をどう入れるかは風向き等状況次第だが、例えば水深5mラインの内側でなるだけ平坦なところを慎重に測深して一本入れ、これを海側に強くセットして効かせる。次にカキ筏近くの深いところまで行ってもう一本入れた後、中ほどまで戻り、2本の錨索を途中で繋いで結び目の部分を3メートルほど沈めておくのが基本か。
他にも、海岸線と平行な風向きの場合などは適当な場所に主錨を入れた後、間違っても岸よりに振り回されないように沖側にケッジアンカーを入れるなどの方法もあるだろう。実際昨日はそのようにした(但しこれで一泊する気にはならない)。

いずれにしても手を抜いちゃいけないってことですね。ヨットはいつもそう。

2018/04/22

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