実験の結果、やはりペラクリンのバインダーは最強で、一般用の非鉄金属用プライマーとは非常に大きな差があることがわかった。
【実験の背景】
うちのような稼働率の低いヨットのプロペラにはペラクリンより通常の防汚塗料(但、亜酸化銅フリーのシージェット037など)の方が防汚効果が高いと感じる。
https://yachtakane.com/archives/【まとめ】最強のドライブ・プロペラ用防汚塗料.html
しかし、真鍮のプロペラには塗料の乗りが悪く、現在はペラクリンのセットの中のプライマーだけを取り出して使用、上塗り剤を捨ててしまうという、とんでもなく無駄なことをしている。
これを、一般用の安価な非鉄金属用プライマー、例えばアサヒペンメタルプライマーで代用できないか、実験してみようというもの。
【実施した実験】
ホームセンターで真鍮板を買ってきて、船底塗装のついでに、①ペラクリンバインダー+シージェット037、②アサヒペンメタルプライマー+シージェット037、③シージェット037を直塗り、に塗り分け、まずは一ヶ月ほど海中に沈めたあと、良く洗ってから、スコッチブライトと金属たわしでごしごし擦って、どのぐらい頑張れるか比較する(かなりいい加減な試みですが、科学的な実験じゃないのでご勘弁を)
【実験結果】
まず、スコッチブライトで擦ってみた。③の直塗りは何と30回でいきなりのリタイア。いまのところ、①のペラクリンと②のアサヒペン両方共問題なし。①が色がまぎらわしいが、これはペラクリンプライマーの色で地肌は全く出ていない。
(直塗り-スコッチブライト30回)
(アサヒペン-スコッチブライト30回)
(ペラクリン-スコッチブライト30回)
次はいよいよ強敵の金属タワシ。ゴシゴシゴシ。
30回やったところで、②のアサヒペンが脱落。①のペラクリンはまだ余裕。
(アサヒペンー金属タワシ30回)
(ペラクリンー金属タワシ30回)
このへんまでは、予想の範囲だったわけ。あと2-30回やれば、ペラクリンも逝くだろうと思っていたのだが。。。。
何とこの後100回擦って、さらにあと20回を過ぎたところでやっと、地肌がごく一部露出した。ペラクリン曰く、わしと戦うには100年早いわ!(と言ったかどうかは知らない)
(ペラクリンー金属たわし150回)
【結論】
ペラクリンプライマーと一般非鉄金属用プライマーでは実力が違い過ぎることがわかった。但、この結果は一般用がスプレーによる吹付けなので塗膜がぜんぜん薄いということも大きな理由だろう。
手塗りできる2液エポキシの下塗り剤が手に入れば結果も少し違っていたとは思うが、海上の橋脚などに使われる業務用のものは最低でも一斗缶でしか売って貰えない。
したがって、現時点で、少量で売って貰える真鍮のプロペラ用のプライマーという制限をつけると、現実的にはペラクリンプライマーしか選択肢はなかろうというのが本日の結論。
コメント
関西ペイントのメタクラフトH5もエポキシエッチングプライマーなので
テストしてもらえるとよかったです。
海上の橋脚に使われるエポタールエコは、私はキールの錆止めに使っていますが、
4キロ缶で二液のエポキシですシージェット013を塗り重ねることが出来ます。。
手持ちにあるので来年試してみます。
今年は、ペラコートのエッチングプライマーを下塗りを2回塗り037を塗りました。
同じ停泊地でマリンショップを行っているものはシークインという船底塗料を販売していますが、ペラもokなので聞きました。
下塗り剤は2液のエポキシでエスコという商品とのことです。
>>1
情報ありがとうございます。2液エポキシは真鍮でも問題なしとの情報はありますが、メーカーは表立っては塗布可能な金属のリストにはいれていませんよね。それと少量を小分けして売ってくれる人がいないので、結局ホムセンで売っているような汎用品か、ペラクリンやペラコートのプライマーになっちゃいますね。ところで、後になって気がついたのですが、アサヒペンを下塗り、中塗りに手持ちのシージェット013(2液エポキシ)、上塗りシージェット037はありそうに思います。
アサヒペンのメタルプライマー、刷毛塗り用が新発売されたようですね。