エルボー交換の初期トラブル

もともと人柱覚悟で採用したステンレスエルボーだが、どうしても初期トラブルが出てしまう。
今回は、高温部にFRPの絶縁ワッシャーを使った材料選択のミス。

エルボー交換後の試運転で、30分ほど過負荷気味の3200回転で機走していたところ、エンジンのマニホールド とエルボーの接合部から排気漏れを発見。
絶縁ワッシャーがクリープ(高温で溶けて流動化してしまう現象)して、締め付けトルクが不足しガスケットの面圧が不足したもののようだ。

外したワッシャーはこんな感じ。
溶けただけではなく焦げている。実は、FRPに使われているプラスチックスはピンキリで、60度で溶けてしまう安物から、220度まで大丈夫なものまである。まさか絶縁ワッシャーとして売られているFRPがそんなに熱に弱いとは。これは完全に自分のパーツ選択ミス。

今度は、同じ樹脂ワッシャーでも、RENY(ガラス繊維強化ポリアミド)を採用。これは耐熱234度。そのかわり、こんなちっぽけなワッシャー1枚が80円。

新しいワッシャーを組み込み、今度は3200回転、60分の運転にも全く問題は出なかった。
冷却水水温は最大71度だし、エルボーの本体は手で触れられるぐらい(40度未満)、エルボーが接しているエンジン側のマニフォールドだけが140度ぐらいになる。温度的にはまだ余裕があるので、エンジンをオーバーヒートさせない限りは大丈夫だろう。(後日談:結果的にこのRENYのワッシャーも高温で溶けた!!! )

ところで余談。
排気漏れを見つけて洋上でエルボーの取り付けボルトを締め増ししようとして大チョンボ。
下の写真のように、エルボーの取り付けネジにアクセスするには、エンジン左のリレーボックスの取り外しが必須になる(この構造何とかしてよ)。

これを取り外す際にスパナがどこかに触れて痛恨のショート。エンジンのメインスイッチがウンともスンとも言わなくなった。
ヒューズの位置がわからないし(実はこの写真でも黒いリレーボックスの裏に見えてる!)、見つけたとしても予備のヒューズなんか持ってない(実は4連のヒューズで隣が空いてた!)。風も全くなくなってしまい万事休す。やむなく人生初のBANで、曳航されてしまった。

ヒューズの位置や応急処置の仕方がわかったし、何よりも電気系統を触る前には必ずメインスイッチを切ることが肝に染みたなど、自分には良い勉強にはなったが、ご迷惑をお掛けした皆さんには、本当にごめんなさいでした。

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