シリコンとシリコーン、プラスチックとプラスチクス

昔、仕事で化学メーカーの研究者の人達とのお仕事をさせていただいた事があるのですが、その界隈では、用語はとても厳密に使い分けられていました。

  • シリコン(Silicon)は単に元素の名称でケイ素(Si)の事です。シリコーンスプレーに入っているのは、ケイ素じゃなくてシリコーン(Silicone)つまり、シロキサン結合を持つ化合物ですからシリコーンと言わなくてはいけません。
  • プラスチック(Plastic)は形容詞で、可塑性のという意味ですね?可塑性の樹脂(いわゆるプラスチック)を意味する場合は、プラスチクス(Plastics)と言うべきです。(キッパリ!)

と、こういった具合。

自分も今でもシリコーンのことをシリコンと呼んでしまうのは抵抗があって、できるだけシリコーンと表記するようにしています。因みにCRCでお馴染みの呉工業の商品には、シリコンスプレー、シリコンルブなど、シリコンが使われていますが、信越化学の商品(信越シリコーン)は全てシリコーンと言う表記を使っています。さっきAmazonで確かめたら、ワコーズやエーゼットもシリコーンですね。

ただ、プラスチックはここまで一般名称化してしまったら、もう抵抗してもしょうがないんじゃないでしょうか?誰かに「これ素材は何ですか?」と聞かれて「はい、プラスチクス製です」なんて答えたら、ちょっとヘンなやつですよね。業界団体まで、「日本プラスチック工業連盟」なんてプラスチックの軍門に降っちゃってます。

厳しく指導してくれたW博士には申し訳ないのですが、シリコーンはともかく、プラスチックは今後も普通に使っちゃおうと思います。

 

【ご参考】

シロキサン結合については、ニッシリさんのこのページがわかりやすかったです。(https://nissili.co.jp/silicone/silicone-03/

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