EM液というのは、EM菌(有用微生物群)の濃縮液で、開発者によると、EM菌はエントロピーの法則を超越して放射性物質さえ分解するし、交通被害、地震被害の軽減、人間関係が改善しイジメがなくなり動物が仲良くなるというような、すごい効果のあるものらしいから(Wikipedia)、「ヨットの船内にほのかに漂う軽油の匂いを消す」ぐらいは、平気のへっちゃらであることは間違いない。
まあ、普通ならハナから取り上げない代物だが、実験してみたくなったのは次の理由による:
- ヨットのお友達から使ってみて本当に匂いが消えたという情報を貰った。
- ぼったくり商品というほど値段が高くなく、50倍希釈用の500ml瓶(25L分)で1000円ちょっと
- 途中からヘンな方へ行ってしまっただけで、初期の段階で農業用途などに効果があったから、これだけ拡がったのだろうと推察される
- 軽油の独特の臭気は硫黄系化合物を含んでいることにも原因があると考えられ、それらを分解する細菌の存在は既に知られている
そこで早速、アマゾンで購入して実験してみることにした。送料込み1080円也。
まずは、封を開けてみる。ウッ、臭い。ドライイーストの匂い。これなら軽油の匂いの方がまだマシやん。。。と思ったのだが、ご心配は無用。使用法の説明書き通りの50倍に希釈すると、イーストの匂いは消え、穏やかな香料の香りがする。これはどぎつくなくて良い。
実験方法は、同じ大きさの2つのタッパーに軽油を各 5cc 滲ませたペーパータオルを入れ、片方には、EM液(50倍希釈)を霧吹きでたっぷり(約5ccほど) 振りかけ、もう片方には何もせずに、蓋をして1日後、3日後の臭いの差を見るというもの。
その結果、
1日後、家内と二人でそれぞれのタッパーを嗅ぎ分けてみたところ、自分は気のせいかEM液を使用した方のタッパーの方が僅かながら臭いが少ないように感じたが、家内(船の中の軽油の臭いが大嫌い)は、全く差が無いとの評価であった。
3日後、再度同様に嗅いでみたが、今度は家内も自分も同じ意見で、臭いの差は感じられなかった。
しかし、これは密閉した環境が良くないのであろうということで、新たな実験をしてみることとした。
というのは、軽油の臭いは揮発性で、時間と共に比較的速やかに臭気は弱くなるが、家内によると、その後に残った微かな臭いが、船内で気分が悪くなる原因らしい。したがって、蓋をあけた状態で、大半が揮発し終わったあとの残り香に対して、EM液の効果があるのかどうか調べてみることにしたのだ。
方法としては、2つのタッパーの蓋を取って丸一日放置し、再度片方にだけ希釈したEM液を振りかけた後、さらに2日間、蓋を取った状態で放置して臭いを比べてみた。
そちらの結果は、
おっ?これは相当違う。対照側のタッパーはいつもの軽油の臭いというか、よくエンジンルームに充満している臭いがするが、EM液を振りかけた方は、かなり臭気が軽減されている。家内も同意見。
但し、これをもって、EM液の効果を断定することもできない。
例えば、EM希釈液の代わりに水を吹きかけたらどう変わるか、アルコールだったどうなるか(これに効果があることは間違いない)など、もう少し厳密に実験してみないと、本当の効果の程は断定できない。
しかし、お値段も決して理不尽に高い訳でもなく、害があるものでもなさそうだ。
それに、今回濃縮液が大量に残ってしまったので、うちもボチボチとエンジンルームやヘッドに撒いてみようかなと思っている。
もし予定通り効果が現れて、我が家が夫婦円満になり、エンジンの性能が良くなり、ハルスピードが上がり(だってエントロピーの法則を超越しちゃうんだもん)、最終的には、地球上から核兵器が根絶すれば、これほど良い事はない。
コメント
次なる船内に於ける実験の結果お待ちしています。
効果有れば朗報ですね。
電触も無くなって、船底塗装も2年はピカピカで、ペラクリンも剥がれず、チークもピカピカになったらいいですね(棒読み)。
>>2
わからないですよー。死んだらお裁きの場には、閻魔様じゃなくてアラーの神様がいて、「お前、オレのこと信じて無かったよな」って言われるかも知れないし。