5月1日、朝、雨と風の音で目が覚めた。前線通過中。部屋から見える海は白波で真っ白け。
こりゃいかんわ。ゆっくりメシを食ってから考えようと、豪勢な朝ごはんを食べてから、天気予報を調べると、今日の夕方から明日にかけてますます状況は悪くなりそう。
幸い雨があがって、空が晴れてくると共に、風も少しは落ち着いてきたようだ。但し南東の風で、別府までは完全に向かい風。
国東の港は良い港だと思うが、今泊めている場所は心もとないし、別府まで25マイル、別府湾に入れば少しは風波がマシになるだろうと踏んで、カッパやらハーネスやらフル装備で出航した。
セールを上げもせずにひたすら機走、平均時速は4-5kt、波に叩かれながらまっすぐ風上へ機走するとか、ヨットマンのやることじゃないよなあ。
わずか12マイルを2時間半ほどかけて、ようやく別府湾入り口の臼石鼻灯台を交わして30度ほど変針。
これで楽になるんだろうと思っていたが。。。
不思議だよねえ。別府湾に入って30度転針したら、風もきっちり30度右に振れるの。しかも、このあたりだけ浅くて、先のとがった三角波が立っており、ますます船が叩かれてスピードが出ない。
奥方様は当然のことながらグロッキーだが、最近、船室内でひたすら耐えるというのを覚えてくれたので落ちたりされる危険がないのだけは有難い。
さらに3時間近く苦行に耐えて、別府沖にたどり着いたらこんなものが。
これ、レベルは違うが竜巻を起こすパターンの雲よねえ。
実際、入港直後にヒョウが降ってきた。恐ろしい。
この後、夜半にはますます風が強まり、翌日も大風、急な雨と突風などがあったので、ぎりぎりのタイミングで別府に移動できたのは、結果オーライだったが、本当はこういう時にどういう行動を取るのが正しいのか、悩んでしまう。
別府北浜ヨットハーバーは、波の打ち込みもなく静かな良い港。但し、山から吹き下ろして来る風は結構強烈で、夜じゅうリギンがピューピュー鳴っていた。
お値段一日4000円(1泊だと8,000円、うちは2泊なので12,000円)は、確かに高いが、これだけ街中ど真ん中にあるマリーナは他に無い。別府温泉を堪能して、おいしい食事も頂いてこの値段なら、街外れの新西や葉山なんかよりよっぽど値段に見合っていると思うんだけど。
というわけで、この日は不老泉!
別府温泉には、だいたい「ぬる湯」と「あつ湯」とがあり、ぬる湯が一般的に言ってとびきり熱いお風呂、あつ湯は熱湯!
自分は相当頑張ってぬる湯で5分というところ。あつ湯は、記念につま先だけ入ってきた(これを入ったとは言わない)。このあつ湯に平気ではいっているおじさん達がいるのは凄い。
翌5月2日は、もともと別府観光の予定。そうでなくても出航してないと思うが、せっかくなので、レンタカーを借りて杵築城と城下町、さらに欲張って、熊野の摩崖仏と宇佐神宮まで回って帰ってきた。
摩崖仏は、急な上りを20分。
途中、摩崖仏さんを拝見する前に成仏しちゃったらどうしようと思ったが、何とか上り切ってご尊顔を拝してきた。
穏やかなお顔をされておられますなあ。
この日は、鉄輪温泉に入浴の後、昨日よく頑張った奥方様を労ってややお高めのお寿司屋さんで食事、しっかりお酒も頂いて爆睡。
(明日に続く)
コメント