アンカーの根掛かり防止には、クラウンのところからもう一本回収用のトリップラインを取っておく双綱が有効だ。
しかし、双綱を取ると、ウインドラスでアンカーを巻き上げる時にトリップラインを回収する人がバウに一人余計に必要になり、シングルハンドだとコックピットとバウを何度も行ったり来たりすることになって大変だ。そこで根掛かり防止のガジェットを試してみたくなる。
双綱のような、シンプルで信頼性の高いシステムがあるのにガジェットに頼るのは邪道だとは思うが、便利さとの兼ね合いで致し方ないかとも思う。
因みに、この種のガジェットはいくつかあるようだが、有名どころでは、Anchor Saverという製品があり、日本でも手に入る。原理は、アンカーチェーンをクラウンまで延長し、通常チェーンを連結するシャンクの先端に一定の力がかかると外れる金具で接続する。(画像は同社のツイッターから。なおご興味ある方は動画もあります:https://youtu.be/XLgF9xNmuAg)
ただ、これは、要するに強い力がかかったり、シャンクが逆方向に引かれると外れますよと言う意味なわけで、魚釣り中など人が絶えずウォッチしていられるならともかく、怖くて錨泊などできないだろう。
唯一これは使えると思ったのが、AnchorRescue。Anchor Savorほど有名ではないようで、AncorとRescueを離して入力すると検索にも引っ掛からない。
原理は下のメーカーホームページの通りで、通常はシャンクに繋いだチェーンが普段通りに船を支え、根掛かりした時にはクラウンに繋いだ細いチェーンを特別な治具で引っ張り上げてクラウン側から錨を引っ張る仕組みだ。
https://www.anchorrescue.com/how-it-works
実はかなり前に買って、主錨に装着してあったのだが、幸運にもこれまで使う機会がなかったので、整備で上架する機会にテストしてみた。
どうです?これって究極の根掛かり防止ガジェットだと思いませんか?
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