自分でわざわざ買ってきて艤装したわけだから、「付けてしまった」はおかしいけれども、率直にそういう気分。
ともかくデカい。重さは見かけほどじゃないけれど、アンテナ本体が5.7kg、SCANSTRUT社のレベリングマウント(ジンバル)が3.4kg。
レーダーアンテナの取り付け位置は、一般的には、第一スプレッダーと第二スプレッダーの間ぐらいが多いようだが、あまり位置を高くしても、このレーダーは最大レンジが24マイルしかないので、探査範囲が広がるメリットはない。逆にスタビリティーへの影響もあるし、ロール・ピッチした時のアンテナの揺れが大きくなる。一方、低過ぎるとタックするときにジブが引っかかりそうだ。
悩んだ末に、第二スプレッダーのすぐ下あたりに落ち着いた。
さて取り付け。
マスト内に新たな配線を引くとすればマストは倒さざるを得ないが、ご予算の関係もあり、機走灯の電源を転用してお茶を濁し、マストに登って根性で取り付けることにした。(因みに、全長12m未満の船は機走灯は必須ではなく、両舷灯とマストヘッドの全周灯を点灯することで足りる)
将来、マストを倒す機会があれば、マストの中に綺麗に引き直そうと思う。
では早速試運転。
これはプロッター魚探に表示させたところ。
チャートプロッターと重畳表示できる訳でもないので、船内にあるこのディスプレーに表示させる意味はあまりない。
こっちがiPhoneに表示させたところ。これならコックピットで見られるので、こちらの方が断然使えそう。
気になる電力消費だが、レーダー波送出中の電力消費は2.3Aほど。
夜間に帆走する場合、冷蔵庫1.1A、ナビ1.3A(含AIS)、レーダー2.3A、マストヘッドの3色灯1.7A、合計で6.4A。サービスバッテリーは70Ah x 3本の210Ahだから、まあ一晩ぐらいは問題なさそう。
これでAISとレーダーがついたので、ショートハンドで夜間航行する場合などは、安全性が増すかなあとは思うが、マストの前に余計なものがついて、ハリヤードなども引っかかりそうだし、勢いで付けてしまったけど、はて如何なものかなあというのが正直なところ。
コメント
うーんそうか、プロッターに重ねられないんですか。
勝手に重ねられる物だと思ってました。
作業お疲れ様でした。
高さ8mとして、見通し10kmくらいですかね?
>>1
あ、なるほど。出力よりは見通しなんですね。取り付け位置を今の9mから16mにすれば、2マイル余計に届くって訳か。ま、相手の高さも本船なら小船でも16mぐらいはあるでしょうから、15マイルぐらいはいけますかね。
>>2
そういえば見通しの件で笑い話が。
鴨川にいた時にボートの方が
「静岡のあたりまで船が見えるっていう機械付けたよ!ほら!」
と見せてくれたのが、てっきりAISだと思ったらレーダー。
レーダー出力に記載されている距離に惑わされたようです。
いつからレーダーは超能力を身に着けたのか…と。
(気象観測用とか軍事用に地平線の先を見るレーダーはありますが、あれは機器じゃなくて施設)
>>2
あ、そういえば電波は若干曲がります(湾曲伝播)ので、実際の見通し計算よりレーダーの周波数なら5~6%は遠くまで感知できると思います。
こっちの高さが16mだったら、相手の高さが10mでもギリ見えるかと。
ま、可視光も同じように屈折するから、どっちも計算より5%ちょっとプラスする事に変わりませんが。
>>3
気持ちはわかる