阿波踊りヨットレースに行ってきました

50年近く前、まだ学生だった頃、当時のOB連中の船はお盆になると必ず阿波踊りヨットレースに参加していて、レースの後はみんなで阿波踊りを踊って帰ってくるんだと聞いて、いつか参加したいと思っていたのですが、就職してからは東京住まいになってしまい結局果たせずにいました。

やっと3年前に神戸に帰ってきて、いつでも出られるようになったら、今度は昨今の猛暑。レースに出るのは良いが、とても陸電のないところには泊まれないし、阿波踊りシーズンど真ん中に宿を取るのもほぼ不可能となって半ば諦めていました。

それがこの度、ついに船内のサービス用バッテリーのリチウム化(正確にはLFP化)を実現、690Ahという巨大なバッテリーバンクを得て、エアコン点けて寝れるぞという事で参戦して参りました。

往きは潮がバッチリだったので、明石海峡から鳴門海峡を抜けるルート。6時出航で、7:30に明石海峡が西に転潮、11:30に鳴門海峡が南に転潮の予定。風が無いのが辛かったですが、その代わり機走なので全て時間通りの通過。

ベタ凪の明石海峡。

潮が完全に止まった鳴門海峡。こういうのは珍しいです。というのは、鳴門海峡というのは、全力で北(あるいは南)に流れている状態からわずか30分ほどで全力で南(北)に流れ出し、ほぼ潮止まりというものが無いので、そのわずか30分の隙間に通り抜けたって事です。

徳島の万代岸壁到着は14:00。特にどこに付けろというご指示もないのですが、皆さん常連さんみたいで、手際よく綺麗に並んでやり付けされているところに入れてもらいました。

16:00艇長会議、16:30からパーティー。

初めて参加するのはうちぐらいって感じでちょっと敷居が高かったですが…

奴連の皆さんによる阿波踊りの実演から、踊り方の講習と練習などがあり、18:00からの踊り込み(良いですね。このネーミング)に備えます。

いよいよ本番。ヨット連。

服装も他の連の皆さんみたいに揃ってないし、踊りもにわか覚えなのに、道端には見物人もいるような演舞場で踊っちゃうなんて(流石にここは見物無料らしいですが)。さらに、「ヤットサーヤットサー、エー、ヤットヤット」となるところ、「ヨットサーヨットサー、エー、ヨットヨット」なんてふざけた事をやっていて怒られないのか心配でしたが、そこは阿波踊りの素晴らしいところ、踊る阿呆に見る阿呆ですから、この程度は温かく見逃してもらえるみたいでした。

阿波踊りはやっぱり見ているより、自分で踊る方が10倍楽しいです。良い経験をさせていただきました。

さて、翌日は本番のヨットレース。朝スタート海面に到達すると…

黒いレーシングセールの本気組ばっかりやないの!さらに位置取りをミスって最後尾に近いスタート。

その後も風が上がらず、ダイエットが足りない我が艇には不利な展開。最終上マーク手前で凪に捕まり、うちがマークを回ってジェネカーランに入った頃には、黒セール軍団はもうフィニッシュ。

結果は出走32艇(完走31艇)中28位。まあレースの方は元々こんなもんでしょう。

さて、心配だったエアコンの稼働可能時間ですが、うちのエアコンは外気温30度、室内27度の設定では、コンプレッサーは一度も止まらず、一晩中70A強の電気を食い続けることがわかりました。だから、一晩で良ければ点けっ放しでも良いが、二晩の場合は、しっかりキャビンの中を冷やしてから切って寝るって感じです。朝方若干蒸し暑くなったが、まあ寝られないことは無かったです。

帰りは、友ヶ島ルート。来る時は、潮の加減があまりにピッタリだったので、考えなしに明石・鳴門海峡ルートで来たのですが、ちゃんと計算してみると、友ヶ島ルートの方が7マイルも近い!

近道はできましたが … やっぱり風は無い orz。
頭がボーっとしてきて熱中症が心配だったので、身体にジャンジャン散水して凌ぎました。

連れ潮にはうまく乗れて、13:00に早々とマリーナ到着。

いやあ、楽しかったです。周囲の人に聞くと、昔は阿波踊りヨットレースというと、レース二の次で阿波踊りを楽しみにやってくる船がたくさんいたのだけど、最近はそういう船は減ってしまったということでした。そういえば、阿波踊りへの踊り込みも、パーティーに出ていた人の数と比べて、参加者はかなり少なかったもんなあ。

これ、もうちょっとクルージング艇に敷居が低くならないものでしょうか。

ヨットでもゴルフのダブルペリアみたいなHDCPつけられないのかなあ?例えば、3レグあるなら、抽選で決めた2レグにかかった時間 x 0.8でHDCPを算定して、修正順位を決めるとか。

あと、オネストジョンも面白いかも。所用時間は各自予想するんだけど、3レグ中、抽選で決めた1レグだけは、主催者が決めた標準時間(パーですね)で通過したことにして計算するとか。

いや、別に賞品にありつきたいって事じゃ無いんです。レースにはあまり本気じゃ無いけど、お祭り騒ぎは大好き(うちのヨットクラブにはそういう人多い)という船でも、ゴマメじゃなくてレースに参加している感覚が持てるようにすれば、参加艇が増えて賑わいが増し、もっと楽しくなるんじゃないかなあと、そういう事です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました